裁判離婚

1 裁判による離婚

裁判による離婚とは、判決という強制力を持って、離婚するかしないかが決まる方法です。

2 裁判による離婚のメリット

・当事者同士で全く言い分が食い違っていて、お互いに歩み寄ることができない場合に強制的に結論を出すことができます。

・話し合いをする際にも、最終的な判決という強制力を見据えてなされるため、調停の場合にはまとまらなかったものも、話し合いで解決することができる場合があります。

・親権、養育費、慰謝料、年金分割など離婚に付随する手続きを一気に解決することができます。

3 裁判による離婚のデメリット

・裁判による離婚は、「AとBを離婚する」というように、個人のプライベートな
身分関係について国家が口出しをするものです。したがって、裁判による離婚が認められるには、法律上定められた離婚理由が必要となります。

・調停とは異なり、「争い」が前面にでますので、感情的な対立が鋭くなる可能性が高くなります。

4 法律上定められた離婚理由とは?

・不貞行為
不貞行為とは、配偶者のある者が、自由な意思に基づいて配偶者以外の異性と性的関係を持つことをいいます。
ただし、すでに婚姻関係が破綻した後に配偶者以外の異性と性的関係を持ったとしても「不貞行為」による離婚の請求はできません。

・悪意の遺棄
・悪意の遺棄とは、正当な理由なしに、夫婦の同居義務、協力義務、扶助義務に違反する行為をいいます。
単に別居しているだけでは悪意の遺棄には当たりません。

・3年以上の生死不明
・3年以上の生死不明とは、配偶者が生存を最後に確認できたときから3年以上生死不明であることをいいます。
配偶者には連絡が一切ないが、連絡を取れている人がいる場合などはこの要件には当たりません。

・回復の見込みのない強度の精神病
・回復の見込みのない強度の精神病にかかっているときも離婚原因となります。
これは、相当重い精神病にかかっていることを前提としますので、精神科の治療を受けている事情があったり、うつ病や統合失調症にかかっているというだけでは、この要件には当たりません。
また、回復の見込みのない強度の精神病にかかっているという認定がなされる場合もその配偶者の今後の生活について必要な手当をとることが離婚が認められる上では重要になります。

・婚姻を継続しがたい重大な事由
上に述べた4つの理由とは違って、包括的な理由となります。
客観的に婚姻関係が破綻しているといえるかどうかが重要な要素になり、その場合には別居の有無や期間が重視されます。
また、上の4つの理由に該当しうるような理由があるけれども、一つ一つの理由は弱いという場合に、そのほかの事情も含めて総合的に判断されるのがこの要件です。

DV(家庭内暴力)による離婚もこの要件に当たります。

離婚をしたい理由として「性格の不一致」、「価値観の相違」、「愛情の欠如」をあげる人は多くいますが、これだけでは裁判で離婚が認められる理由とはなりません。この場合は、今までの生活の経緯や細かいトラブル、相手の言動などの「小さな事情」をたくさん積み上げて、「大きな事情」となっていることを裁判官に理解してもらえるようにします。

裁判上の離婚が認められるには、客観的な証拠が重要となりますので、DVを受けた場合は医者の診断書を取得しておくことや、不貞行為がある場合は、相手方と連絡を取ってその内容を録音する、相手から内容について認める書面をもらっておく等の準備が重要となります。
ただし、客観的な証拠がない場合でも、自分で詳細なメモをとっておいたりすることが重要な証拠となる場合もありますので、準備の必要性に気がついたときからでも遅くはありませんから、いつ、どこで、誰に何をされたか、どのような言動があったか等について、メモしておくことをおすすめします。

そのほかに婚姻を継続しがたい重大な事由になり得るものとしては、配偶者の宗教活動、性的不能、犯罪、配偶者との親族の不和、配偶者の浪費や借金があること等がありあますが、これらの場合もケースバイケースとなります。

5 裁判による離婚の手続きの流れ

 ・家庭裁判所に訴訟を提起します。
  ↓
 ・通常は、一ヶ月後くらいに裁判の期日が指定されます。
  ↓
 ・相手方の反論や、それに対する反論を繰り返します。
  (裁判の期日は通常1ヶ月に1回と考えてください)
  ↓
 ・双方の主張が出尽くしたという段階で、当事者や証人の尋問を行います。
  ↓
 ・判決
  (ただし、離婚訴訟においても話し合いは行われますので、判決にまで至るケースはむしろ少ないといえます)

6 当事務所の離婚手続きのサービスメニュー

訴訟代理(書面を作成し、裁判所に代理人として出頭します)

   着手金 30万円(税別)
   ただし、交渉段階、または調停から受任している場合は、プラス5万円(税別)とします。
   (有責配偶者である等の事情がある場合には、プラス20万円+税となることがあります)

   成功報酬 30万円(税別)
   慰謝料、財産分与等については、得た経済的利益の10%(税別)
   (詳しくは弁護士費用についてを参照してください)