芸能人と離婚問題
テレビのワイドショーや週刊誌では、毎日のように芸能人の誰々が離婚した、というような記事が出ています。芸能人などの有名人の離婚問題とそうではない一般の方の離婚問題の場合は、いろいろと異なる問題があります。
テレビや週刊誌で大きく報道されるのが、慰謝料が3000万円とか5000万円というような話です。もちろん、これだけの慰謝料を払うには、払えるだけの資力があることが前提です。多くの人はこのような多額の慰謝料を支払えるほどの資力はないでしょう。
仮に資力があったとしても、慰謝料はこのような高額になるケースは通常はありません。
有責配偶者といって、離婚原因を自分自身が作ったにもかかわらず、どうしても離婚したいという場合は、高額な慰謝料を支払うこともありますが、通常はそのような高額な慰謝料にはなりません。
では、芸能人の場合は、どうしてこのように高額なのでしょうか?まず、考えられることとしては、
①本当に高額な慰謝料を支払ったかどうかはわかりません。売名のために、話題作りとして話を流している可能性も考えられます。
②次に、仮に本当に高額なお金を渡したという場合でも、一方当事者が、他方当事者に支払った金額の合計額が5000万であり、その内訳を見ると、ほとんどが財産分与だったりという可能性もありえます。つまり、慰謝料が数千万円という方が、センセーショナルで週刊誌等の見出しとしては、効果的という意味があるかもしれません。
③それから、イメージ戦略から裁判等で争うこと自体を避けたいために、真実、そのような高額な慰謝料を支払っているというケースも考えられます。
このように、芸能人や有名人の離婚の際に生じる問題と一般人の離婚の際に生じる問題は必ずしも同じではないのです。